小正月には、小国のあちらこちらで『どんど焼き』の風景を見ることができます。
今年もたくさんの集落でこの行事が行われましたが、その時の様子をちょこっとご紹介しますね。
こちらは八王子集落。どんど焼きのさいの神に、『へのへのもへじ』の顔がついていますね。
火を点けるのは年男・年女のみなさん。新しい竹を使っているので、パチパチと威勢よくはじける音がします。この日は風もなく、どんど焼き日和(…そんな言葉があったかしら)。
おきになったところで、お餅やするめを焼いて…
手に持っている黒い棒は、松の枝。「昔っから、これを玄関に飾っておくと、難を逃れるって言うんだよ。」と教えてもらいました。
この日は、どんど焼きが終わってからのお楽しみが。この集落に通っていろいろと勉強をしている植本さんが、ふるさと香川のお雑煮をふるまってくれました。
香川のお雑煮は、あんこ餅(!)に白みそ仕立てというもの。中に入る金時にんじんと大根は、お餅同様丸くするのがならいですが、これは何事も丸く収まりますように…という願いが込められていると、教えてもらいました。
初めていただくので興味津々。そのお味は…「おいしい~♪」白みそが少し甘めなのか、あんこ餅によく合い、全体に味がやわらかく感じました。小国の中でも、香川のお雑煮をいただいた人は少ないはず!めったにいただけないものを、大変ごちそうさまでした。
ところで、『どんど焼き』のやり方は、集落によって昔からの習わしがいろいろとあるようです。こちらは桐沢の『どんど焼き』ですが、かまくら(?)の中に納まっているのは『道楽神(どうらくじん)』と呼ばれている男女の神様。まずこの神様にお参りし、無病息災・五穀豊穣をお祈りするのだと聞きました。(最後はお焚き上げするそうです。)また、この集落では、どんど焼きの柱に”ナラ”の木を使うそうで、「昔、小正月の朝は、どの家でも囲炉裏でナラの木を燃やした。」とも教えてもらいましたよ。
それぞれの集落で違いはあっても、「どうかみんなが無事にすごせますように。」「どうか実りの多い年でありますように。」という昔からの願いは一緒。今年も穏やかな年でありますように…。
(報告者 佐々木)